施工パッケージ型積算方式は、国土交通省が平成22年度から採用している積算方法となります。
現在のところ、土工やコンクリート工など一般的な工種のほとんどが歩掛型から施工パッケージ型へ移行し、積算での使用頻度はあがっています。
国土交通省の資料によると、施工パッケージ方式とは
「直接工事費について、施工単位ごとに機械経費、労務費、材料費を含んだ標準単価を設定し、積算する方式」
となります。
これだけでは分からないので、
施工パッケージ「掘削」の条件区分「土砂 オープンカット 押土無し 障害無し 5,000m3未満」を計算してみます。
最初に、国土交通省から公表されている「標準単価表」を入手します。
下記のリンクをクリックして、「施工パッケージ型積算方式標準単価表(Excel版)」をダウンロードします。
(今後も使用する場合は「名前を付けて保存」としてデスクトップに保存すると便利です。)
国土交通省 施工パッケージ型積算方式のページへ
ダウンロードした「施工パッケージ型積算方式標準単価表」をエクセルなどの表計算ソフトで開きます。
まず、「一覧」シートを表示して「掘削」を探します。(一番上にあります。)
左側の「001」がシート名を表していますので、「001」シートを表示します。
これが施工パッケージ「掘削」の標準単価表となります。
ここから今回の条件区分「土砂 オープンカット 押土無し 障害無し 5,000m3未満」を探します。
エクセルのシートは横長で分かりづらいので、代価表の形に変換すると次のようになります。
では、内容を説明します。
まず、表題部は施工パッケージの名称と条件区分を表示しています。
積算単位は「m3」なので、1m3当りの代価表となります。
次に上表の標準単価の最下行を見てください。「1m3当り 301.98円」となっています。
これは昨年度の調査データから計算された、東京単価を使用した場合の標準的な単価です。
次に内訳をみていきます。
施工パッケージは「K(機械)、R(労務)、Z(材料)、S(市場単価)」の4つの種別を使用します。
種別ごとに計上できるデータの件数が決まっていて、K(機械)は 3種類まで、R(労務)は 4種類まで、Z(材料)は 4種類まで、S(市場単価)は 1種類までとなります。
昨年度の調査データでこれを超えても超える分は計上しませんし、積算にあまり影響しない部材は計上されません。
なので、計上されないデータがある中で代表として計上されているデータという意味で計上してあるデータを代表機労材規格と呼びます。
次に構成比ですが、各項目の金額が標準単価のうち、どの程度を占めているのかを比率で表示しています。
昨年度の調査データで、
「K1 バックホウ損料」は標準単価 301.98円のうち 148.27円かかったので「49.10%」を構成比として、
「R1 運転手(特殊)」は標準単価 301.98円のうち 99.17円かかったので「32.84%」を構成比として、
「Z1 軽油」は標準単価 301.98円のうち 54.54円かかったので「18.06%」を構成比として設定されています。
なお、代表機労材規格として計上できなかった分の構成比は「K(機械)」などの種別項目で考慮されます。
例えば機械の場合は「K(機械)=K1+K2+K3+記載できなかった分の構成比」となっています。
今回は「標準単価表」のダウンロード方法とその見方を説明しました。
ここで分かっていただきたいのは・・・