工事を発注するのが個人や民間会社などであれば、その工事を「民間工事」と呼び、発注するのが国や地方自治体などであれば、その工事を「公共工事」と呼んで区別しています。
民間工事の場合は、発注者自身が電話帳やインターネット等を利用し、工事を請け負ってくれる施工業者を探しますが、公共工事の場合、発注者は施工業者を募集し、応募のあった中から入札により請負者を選びます。
発注する側としては、希望する工事をなるべく安い金額で請け負ってくれる施工業者がありがたいので、発注する前に「この工事をするのにいくらぐらいかかりますか?」と複数の施工業者に問い合わせをします。
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問い合わせを受けた施工業者は、工事内容を把握し必要であれば実際に現場まで赴いて、自分の会社であれば「これぐらいの金額で請け負えます。」という額を
積算により算出し、発注者に提示します。
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発注者は、複数の施工業者から提示された金額を見比べ、契約する業者(請負者)を決定することになります。
発注する側の問い合わせ方法や、業者からの金額の提示方法などに違いはありますが、発注者が請負者を決定する流れは民間工事でも公共工事でもだいたい同じです。
発注者が施工業者に「いくらぐらいかかりますか?」と問い合わせる行為を「見積もりを取る」と言います。
逆に施工業者が発注者に「これぐらいかかります。」と金額を提示する行為を「見積もりを出す」と言い、この時に提示する金額を「
見積額(みつもりがく)」、見積額が記載された書類を「
見積書(みつもりしょ)」と呼びます。
見積書を作成するのに
積算という行為が必要になるわけです。
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