歩掛とは、ある作業を行うときに作業員、作業機械、資材がどれだけ必要かを数量としてまとめたデータです。
例えば、人力で土砂を積み込む場合、土砂 1m3 当りで 普通作業員を 0.14人計上します。
これは 1人の作業員が 1時間ほど作業すれば、1m3の土砂を積み込めることになります。
(0.14日 × 8時間(1日の作業時間を 8時間で換算)= 1.12時間 ≒ 1時間)
(上の数量はこの記事を書いた時点の情報です。)
(厳密にいうと歩掛には資材は含まれませんが、国土交通省のサイトにてその旨の記載があったので資材も含めました。)
土木関連の歩掛は国土交通省がとりまとめています「土木工事標準歩掛」を使用します。
この歩掛は継続的に調査が行われ、年に1回大きな改定が行われています。
改定情報は国土交通省のページで公表されます。
国土交通省 土木工事標準歩掛のページへ
歩掛とそれ以外の積算に必要な情報(施工パッケージ、共通仮設費などの経費関連、積算する上での決まり事など)をまとめたものが積算基準と呼ばれます。
「国土交通省土木工事積算基準」は(一財)建設物価調査会から書籍で販売されています。
こちらの書籍については別ページの「
歩掛を知るための本(一般土木編)」でまとめてありますので参照してください。
他の省庁も所轄の工事に必要な歩掛を調査して公表しています。
下記は一例で、これ以外にも多くの積算基準が存在します。
国土交通省
公園緑地工事標準歩掛、下水道用設計標準歩掛表、電気通信関係積算基準、機械設備工事積算基準、
港湾請負工事積算基準、空港請負工事積算基準、公共建築工事標準単価積算基準
農林水産省
土地改良工事標準歩掛、森林整備保全事業標準歩掛、漁港漁場関係工事積算基準
厚生労働省
水道施設整備費に係る歩掛表
環境省
除染特別地域における除染等工事暫定積算基準、自然公園等工事積算基準
特殊な工事では上記の歩掛を使用することができません。また、施工規模が違う民間工事では単価が違いますので、積算基準を参考にして歩掛を調整したり、自社で歩掛を調査したりします。
>次へ 「積算方法について(歩掛型 2)」